【摂食障害】心の病が心を支えている!辞められない心のからくり!

皆さんこんにちは、たまこです。今回は、摂食障害やうつ病などを治そうと頑張っている方に向けたお話です。私自身もそうでしたが、きっと多くの方は心の病気を治そうとあの手この手を尽くして頑張っている方が多いと思います。

でも実は、心の病気が治らないのにはいくつかのからくりが隠れているのです。今日はそのからくりについてお話していきますので、摂食障害など心の病気に苦しんでいる方の参考になればと思います。

この記事がお勧めな方

  • 摂食障害や依存症で悩んでいる
  • 病気がなかなか治らない
  • 身近な人が心の病でどうしていいかわからない
  • 依存してしまう心のからくりを知りたい
目次

何度も病気が発症する理由は?

私は高校1年生のときから摂食障害になり、約15年間悩み苦しんできました。ただ15年間ずっと悩んでいたわけではなく、症状が落ち着いているときもあれば、突然発症してしまうこともあったりと、なぜ何度も発症してしまうのかということを自分の症状を通して長年調べてきました。

病気になった最初のころは、食べ物を置かないようにしたり、健康的な食生活にしたり、食事にばかり注目してきました。しかし、あるときから、生活習慣や食習慣では、ある程度は改善ができても、根本までは解決できないことに気が付きました。

知識が増えるとともに、治らないことに苛立ちを覚えるようになり、摂食障害以外の症状まで出るようになってしまい、迷路をグルグルしているような感覚に陥りました。

摂食障害や依存症は、心の問題ではあるのですが、脳が正常に指令を出せないSOSな状態です。どんなにメンタルが安定している人でも、環境の変化や人間関係など、ストレスが積み重なれば、脳が上手く機能しなくなっていきます。

脳に溜まったストレスを何かしらの手段を使って発散しようとします。初めはただのストレス発散だったとしても、発散が追い付かなくなれば「もっと欲しいもっと欲しい」とさらなる刺激を求めます。

それが食の異常行動に走った場合は過食症という病名が付き、アルコールの異常行動に走ったからアルコール依存症という病名が付いているだけなので、食事だけ改善すれば治るとか、アルコールを絶てば治るとかそんな簡単な問題ではないのです。

病名はただ医師がつけたものであり、摂食障害も依存症もうつ病も根本は心と脳の問題なのです。

病気になる人とならない人の違い

人は生きていれば何かしらストレスを抱える生き物なので、ストレスが溜まらない人はいません。では、心の病気になってしまう人と、ならない人は何が違うのでしょうか?

それは思考の癖です。

心に問題を抱える人は、行動の動機がすべて根底が自己否定から来ています。心の問題を抱えていると、メンタルが弱くてダメ人間だと思われがちですが、実は非常にまじめで、向上心もあり、優しい方も多いのです。周りの期待に応えたい一心で完ぺきに物事に取り組むので、周りからの評価が高い人だったりします。

しかし、当の本人は、自尊心が低いので、評価されてもそれを受け入れられなかったり、評価された分、失敗したときの恐怖が付きまとい、「もっともっとやらなきゃ」とキャパを越えて頑張り過ぎてしまうのです。燃え尽き症候群とも言います。

思考の根本が自己否定をしているので、褒められては「もっとやらなきゃ」と自分を追い込み、批判されたらオーバーに自分を責めます。自己否定は多大なるストレスを脳に与えます。そのままストレスを溜め続けたら、人は死んでしまうでしょう。

ただ、そう簡単に死なない理由は、あなたには意識レベルで行動する自分と無意識レベルで動く自分の2人が存在していて、どんなに意識では死にたいと思っても、無意識のあなたが必死で食い止めているからです。

様々な自傷行為は、破壊的な行動に見えますが、ストレスで狂った脳に一時的に快楽をもたらすことで、死を食い止めることができます。異常な行動は自分自身を救うための行為でもあると言えるのです。

人に助けを求められない

自傷行為が自分を救っているとはなかなか思えないと思います。ただ、ここ15年摂食障害と付き合ってきて思い返すと、私にとって、唯一拠り所だったのです。摂食障害のおかげで死を免れていたんだなと感じます。

もっと人を頼ればいいとか、簡単に言いますが、心に病気を抱えてしまう人は、自分の感情を押し殺していたり、人を頼ることができなかったり、人を信用できない人が非常に多いです。頼れないから、異常行動に頼ってしまうのです。

  • 自分が人を頼ったら迷惑をかけてしまうかもしれない
  • こんなこと頼んだら迷惑かもしれない
  • 相談してもわかってもらえないかもしれない
  • 否定されるかもしれない
  • 嫌われるかもしれない etc…

このような思考が巡っているので、自分が我慢すればいい、自分がやればいいと、常に感情を抑え込んでしまいます。そして、自分自身を抑え込んでいることに気が付いていないという方もいます。では、なぜこんなにも人に助けを求めることができなくなってしまったのでしょうか?

幼少期の親との関係が原因?

私自身も過去に人に言われて初めて、自分が感情を抑え込んでいることを知りました。感情を抑えるようになった原因をみていくと、子供のときまでさかのぼりました。

子供のとき、私が泣いたり弱音を吐くと、親に殴られたり、床下の物置に入れられていた記憶があり、自分の感情を出すことはいけないことだと思い込んでいたのです。また、「お前なんて生まれてこなければよかった」と言われていたので、「私は存在してはいけない」と植え付けられていたのです。

無意識は、危険を感じると回避しようとします。私は特に親から言われてきたことを気にしていませんでしたが、なぜか人と深い関係になると恐怖と不安のストレスを感じ、SNSのアカウントを消したり、携帯ごと変えたり、引っ越しをして、知り合いのいないところに姿を消す癖がありました。そして一人になると溜まった不安とストレスを過食嘔吐で吐き出し、安心感を覚えるのです。

当時は過食嘔吐が自分を救っているなんて思いもしませんでしたが、結婚して、パートナーと住むようになってから、過食嘔吐が自分を救っていたと気づいたのです。

結婚生活が始まって、過食嘔吐ができない環境になれば、病気は治ると思っていました。しかし、過食嘔吐ができないことで、ストレス発散が上手くできず、パニックを起こすようになってしまったのです。新婚生活が始まって、2週間で家出をし、ホテルに泊まって過食嘔吐をしたのを覚えています。

SOSを気づいてもらうために治さない

そして、結婚生活を通してもう一つ気が付いたのは、私は病気を治したくないのだということです。

15年もの間、様々な知識を詰め込みましたので、こうすれば心の問題は改善するということは理論上は、わかっているのに行動ができないのです。

アドラー心理学の目的論で考えると、私には目的があって病気になっていて、更に病気であることにメリットを感じていることが分かったのです。

初めは病気であることにメリットなんて感じてないと否定的でしたが、どこかで、自分でわざと病気になっていることを認めている自分もいました。

もし目的があって病気になっているとしたら

  • 自分をわかって欲しい
  • 誰かに助けてもらいたい
  • 治ってしまったら傷ついた自分がなかったことになりそう etc…

といった見方ができると思いました。

親も大変だったと理解できるので、親を恨む気などはありません。しかし、きっとどこかで「私はこんなに傷つけられたんだ」と言わんばかりに、子供のときのまま思考が止まり、助けてもらえるまで、気づいてもらえるまで動かないでいるんだろうなと考えられます。

子供のときの傷ついた自分が大人になることを拒否していて、病気になることで、今の自分に訴えているのかもしれません。

自分どんな自分をも否定しない

ここまで2つの観点で、心の病気についてお伝えしました。

  • 1つは、心の病気があなたを支えているということ
  • もう一つは、目的が合って病気になっている

この二つの観点に着目すれば、病気の見え方が違ってくるかと思います。自分の本音が見えてくるはずです。

この本音に気が付くことが、自分自身を本当の意味で救う第一歩となります。もし、あなたが、摂食障害やうつ病、依存症で苦しんでいるなら、一旦治そうとすることをやめてみましょう。

その症状はあなたを支えてくれているので「ずっと支えてきてくれたんだ」「これは今の自分に必要なことなんだ」と病気を受け入れて下さい。

そして、「今は、このままでいい」とすべてを受け入れましょう。過食してしまっても、アルコールに走ってしまっても、「このままでいい」と何も考えずに受け入れましょう。

そして、もし客観的な判断ができるのであれば、私は病気になることで、誰に何を訴えているんだろう?何に気が付かないといけないんだろう?と自分自身と対話をしてみて下さい。

まとめ

  • 心の病気を抱える人は、自己否定が強く、思考の癖が病気を引き起こしている
  • 無意識に不安、怖れ、罪悪感を抱えていて、それが脳にストレスを与えている
  • ストレスを食やアルコール、自傷行為などで発散している
  • 目的が合って病気になっている
  • 病気を治そうとせず、「今はこのままで良い」と自分を受け、自分と対話をする

心の病気はかなり複雑ですが、最終的には自分で解決していくことしかできません。病気になったことは必ず意味があるはずです。病気の自分を丸ごと受け入れ、自分と向き合い続けて答えを見つけていきましょう。

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